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宝物の言葉

私は大学4年時の就職活動に失敗した口ですので、いまの就職難の学生さんたちの焦りや不安も少しは共有できるかもしれません(ちゃんとひとつの会社で勤めてきた人に対して、引け目を感じることはいまだにありますし)。
それでも時はバブル。
今よりも恵まれていたのは、正社員として就職できなくてもそれなりのお給料をいただける職の場はたくさんあったということです。
私がいた出版社にもアルバイトからフリーランスまで様々な立場の人が出入りしていました。
そんな職場に拾っていただいたのはよかったのですが、当初まったく仕事がない。
ただ席について、上司から雑用などの声がかかったらすぐに動けるように待機していればよい、といったふう。
それって結構つらいことで、私は気を紛らわせるためにひたすら読書の毎日。
ある日、お隣の席のご年配の方が「あなたは実によく読書をするお嬢さんですねぇ」と。
「こんなふうにして時間を潰していていいのかと思っているんです」と答えたところ、
「時間は潰しちゃいけないね、生かさなきゃ」
と言われたことがとても心にズシーンと来たのを覚えています。
それからは読書の時間を与えてもらっている、くらいに思って過ごせばいい、と思えるようになりました。
間もなく、いろいろと仕事を手伝わせていただけるようになったので、読書の時間も消えていきましたが。

毎日自分の席でいじけた気持ちで過ごしていた私に、別の価値観を教えてくださった大切な言葉です。

宝物の言葉_e0223371_23294079.jpgふと気づけば、明日はもうお雛様なんですね。
このかわいらしい小皿には、宝物の言葉_e0223371_2332543.jpg大好きなあわまんじゅうを(写真は凍ってますので、レンジで温めていただきます)。
by mimi-cafe | 2013-03-02 23:36 | 雑感 | Comments(0)

毎日ねこ、時々本と音楽と庭と店…日々のあれこれを綴ります


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